いつもとなんら変わりのない家族での朝飯。まるで明日も、明後日もこんな日常が当たり前に続くかの様だった。
車で小田原の実家から、成田空港へ
実に4年ぶりの成田空港。自転車を含む大量の荷物をかかえチェックイン。
まだ時間があったので、家族とお茶にした。誰一人旅のことに触れない。たあいもない会話が逆に4年間という時間の長さを物語る。
セキュリティの前。別れのとき。
一人一人と抱き合った。
抱き合うと不思議な行為だ。この時まで寂しいとは思っていなかったが、この瞬間感情が一気に膨れ上がった。皆声を震わせ何も言えなくなってしまう。
最後はなんとか笑って「それじゃ行ってくる」
機内で貰った手紙やら寄せ書きを、ひとつひとつ大切に読んでいく。
そのなかにドンピシャ僕の心を貫いた言葉があった。
Take it easy. きらくにいこうぜ!!
母さんからの、母さんらしい言葉だった。
思わず笑ってしまう。4年間会えなくなる息子に送る言葉がこれとは・・・
適わねぇなぁ、相変わらず。
今回は旅の規模が大きいので、正直気負いすぎている自分がいたが、ふっと肩の荷が取れた気がした。
そうだ。深く考えることはない。気楽に行けばいいのだ。