このブログはルート66をたった500キロ強しか走っていない男が、さもすべて見てきたかのように語っています。さらに載せている写真もあえてセピアで、それっぽく見えるところばかりです。あえてイメージを強くして写してみました。あしからず・・・
ルート66.その存在は知っていた。
アメリカ過去の栄光の象徴。世界一有名にして、時代に取り残された道路。
なんとなくそんなイメージはあった。走りたいと言っても、「知っている有名な道路だから」ただそれだけだ。
でも本当にフラッグスタッフ(アリゾナ)で標識を見たとき、何故か走らなきゃと思ってしまったのだ。
500強走った。いや実際はもっともっと短い。何故かと言うとアリゾナでは、多くの道がすでにインターステートハイウェイ(州間高速道路)にとって変えられてしまっているからだ。
インターステートを走っていると(この区間は自転車OK)たまに標識にルート66と書いており、それを見つけるたびに、インターステートを下りて、ルート66を走るという事を繰り返していた。
つまり、ルート66で栄えた町を避けて、インターステートが造られたので、町に行く道が旧道ルート66として残っているのだ。
もちろん、最近作られた綺麗な建物もあるが・・・
そこはまさに時代に取り残された町だった。ボロイ。汚い。古い。そういうのなくはない。
でも違う。
「確かに華やかな時代がそこにはあった」古き良きアメリカ。その面影を色濃く刻んでいた。
町の規模にしては、やたら多いモーテル、レストラン。みな年代ものだ。最近のモーテルのセールスアピールは、朝食フリー、ネットフリー、インドアプール。
なのに対してここは、
フリーカラーTV。なんともノスタルジックでいい感じだ。
車の流れは完全にインターステートに取られ、ルート66号線上の町は時代に取り残された。
だが、どこの町もノスタルジックだが廃れていない。至る所にルート66のペイントや標識があり、この道路がいかに愛されているのかが、本当によく伝わってくる。
実は僕はそこまで、インターステートを下りるつもりはなかった。遠回りになるし、時間が掛かるからだ。
「ちょちょちょって走って、標識写真撮ればそれでいいべ~!」
でもすっかり魅了された。単純に気持ちよかったのだ。標識が見える度下りずにはいられなかった。
だけど、アリゾナからニューメキシコ州に入るとルート66は町以外にも、ほぼインターステートの側道に伸びていた。州によってもこんなにも扱いが違うものなのか。
手前ルート66.奥インターステート
アリゾナでは、町があったので交通量は結構あったが、インターステートと併走して走るルート66は、地元の車か物好きな観光客しか通らないガラガラの道だった。
「こんな誰も使っていない道が、かつて世界一と呼ばれた道路だなんて・・・」
いい。すごくいい。過去に思いをはせるこの道路は本当に素敵だった。