アウマダはメインストリート一本からなる小さな町だった。
ファレスを駆け足で去ったので、僕にとってはメキシコ初めての町だ。
いい雰囲気だ。屋台やレストランが軒を連ね、怪しげな商店が並ぶ。
まだ正午だったが、大晦日だし今日はここで泊まる事にする。
いい感じのモーテルも有った。当然アメリカより安い。一泊1700円くらい
まだまだ、安い!!と感動するレベルではないが、十分だ。
さっそく、お待ちかねのタコスを食べに行く。
アメリカでもメキシコ料理は安くて人気があるが、僕は一度も食べなかった。
もちろん全てはこの日の為だ。
こーんな感じのタコス屋発見。いい感じいい感じ
さっそくタコスタコスと連発し、わからないながら2つ注文
出てきたのは、こんな感じの。一個60円也
薄い皮に中に、めっちゃ柔らかい牛が包んであった。
お好みで玉ねぎと香草を入れ、チリソースをかける。
これがタコス・・・?
僕はタコスをどんなものか全く知らなかった。
ただもっとレタスとか野菜がギュッっと入り、大きいロール状の物かと思っていた。
だけどこれは小さいし肉しか入っていない。
ちょっと肩透かしを食らったような感じで、一口目を口に運んだ。
パクッ・・・
ガッツーーーーーーン 来ました
衝撃が全身を駆け抜けた。
肉のジューシーさ、それを包み込む生地。玉ねぎのシャキシャキする食感に加え、油の嫌らしさを消す、香草の爽やかさ。見た目はかなりしつこそうなのに、全くそんな事を感じさせない。
肉もシンプルで薄めの味付けだ。塩コショウに、もちろん何かを加えて味をつけているのだろうが、それぞれの具材の味が引き立て合っている。
日本だったら、もうちょっと甘じょっぱくして、マヨネーズで味付けして誤魔化しそうなところを、見事なバランスで爽やかさを演出していた。
タコス見事なり・・・
季節は冬、風は冷たいがメキシコの太陽の光はめちゃめちゃ暖かい。空も青い
そう、僕はこんな環境で始めてのタコスを食べたかったのだ。
気がつくとあっという間に2つを平らげ、さらにもう2個注文。
やべぇ。まじうますぎる。
こりゃアメリカでハンバーガーにうつつをぬかしている場合じゃなかったな・・・
「国は味で知る事が出来る。」
この国とはうまく付き合って行けそうだ。
なんか書いてたらお腹空いて来たんで、タコス食べいってきま~っす