日本から荷物を送ってもらう時、本も送ってと頼んでおいた。
前回送ってもらった時は、「孤高の人」上下巻だった。内容は面白かったが、2冊だと自転車旅にはちと重い。
今回は一冊でいいよと念を押した。
で、荷物が届いた。
浅田次郎 「プリズンホテル」
夏・秋・冬・春
全四巻
すでに夏は読み終え旅人にあげている
・・・・。一体何事?なんで一冊でいいって言ったのに4冊に増えてんだよ・・・
でも、一緒に添えられていた手紙にこう書いてあった。
スペインに住んでるおじさんが、「プリズンホテル 冬」を置いていった。
おじさんから面白かったと言われた母は、全四巻買って送ってくれたのだ。
それならしょうがない。必死に読んで、後は旅人にあげよう。
夏をメキシコシティで読み終えた。面白くすぐ読めた。
で、秋。これも面白い。
これの帯と、後ろに載ってる解説は、アナウンサーの安藤優子さんだった。
その文面からも安藤さんのプリズンホテルの入れ込みようが伝わってくる
で、三巻目の冬に手をつけた。何故か他の3冊は新しいのに、この冬の巻だけ妙にボロイ。
そうか。そういえば、おじさんが置いていったのってこれだったな。
ぱっと表紙を開いた
ん?なんじゃこりゃ
・・・・。
え~~~~~~!!!!!
安藤優子さんからプレゼントされた本だと~~~~~~!!!!
おじさん!何の因果でそんなことになってんのよ!!
それならそうと大事に持って帰んなきゃ!安藤さんは入院した時にこのプリズンホテルを何度も読み返したって解説に書いてあったぞ~~~!
てか、てか、てか
サインのひとつでも入れて貰え~~~~笑
これで僕は、読んでも捨てられないという旅にはもっとも向かない本を手に入れてしまった。しかも、安藤さんからプレゼントされたという叔父の直筆のみ残る、到底プレミアがつきそうにないこの本をもって、今日も明日も僕は走らねばならない。
旅に最も向かない本