ぐ~っと緩いカーブの下り坂を降りていくと、ようやく目の前から嫌がらせの様に続いた山岳が消えた。
よ、よっしゃ~。もうちょっと~。
あの先が、テウアンテペックの町になってるはずだ。
やっぱ山岳地帯の220キロを2日で走るのはちょっときつかったなぁ。
ミトラを出てから山岳地帯に突入した。
永遠と思えるほどの上り坂の後は、これまた永遠と思えるほどの長い下り。
これを延々繰り返す。
たまにこんな小さな村を抜けて、
またひたすら走る。標高が1000mを切ると、日本の真夏にクーラーの室外機の前に立ってるような、熱風が襲ってくる。坂を下ってても暑い。なんてこった。
目的のテウアンテペックの町まで220キロくらいと確認済みだったので、今日の目標は半分の110キロ。
と、思ってたが意外に野宿するスペースがなさそうだったので96キロ地点にあった、何故か名前が「海老」という山奥の小さな村に一軒だけあったホテルに投宿。
ミトラが都会に見えるほど、この海老には何もない。当然観光客はいない。
町の端から端まで15分。
この町も三輪タクシーのドライバーは女の子が多いなぁ
と思ってたら、4回は同じ子とすれ違っていた。
こんな山奥の村で育ったら素直に育ちそうだなぁ。
なんとなくこの「海老」好きでした。
Mitla - El Camaron 96キロ
次の日。
特記することがないくらい、前日同様山岳地帯。
きゅ、休憩!!
一応幹線道路なので、小さな村にはレストランのようなものはある。
イギリス人サイクリストとすれ違いました。
一応幹線道路なので、観光客はいなくてもサイクリストとすれ違うことはある。
って焼け方半端ねぇ・・・
同じ人間の皮膚とは思えない。
でなんとこさテウアンテペックの町に着いた。
初めての印象
なんじゃこりゃ。アジアみたいでごちゃごちゃして過ごしにくそうだな。
くそ暑いし、なんか汚いし。
他の国ではみたことないこんな独自の乗り物発達しちゃってるし・・・
一応これタクシー。
それでもホテルに投宿した後ふらついてみる
・・・・。
・・・・・・・・・。
この頃と言えば、やれスペイン統治時代の綺麗なコロニアル建築であったり、近代的な都会であったり、穏やかな田舎であったり。思えば最近はめっちゃ綺麗な所を見てきた気がする。
そうじゃねぇだろ!メキシコ!!
そんなんじゃねぇだろ!!!俺!!!!
忘れていた。この訳のわからないごちゃ混ぜの世界。ドロドロと絡みつくような熱気と喧騒。汗と埃と排気ガスと果物とスパイスの匂い。人、人、人。
この有無を言わさぬ計り知れぬパワー。
この感じ。
たまんねぇ・・・
これが、メキシコだ。
そうだ。この感じがたまらないんだ。
この町にこれてよかった。この町好きです。
El Camaron - Tehuantepec 123キロ