ぜー ぜー
アンデスに入ったとは言えまだ1000mそこそこだ
ぜー ぜー
なのにこの呼吸の荒れようは一体・・・
そりゃそうだ。たち漕ぎをしないと上れない坂が容赦なく立ちはだかる。
そうでなくとも冗談みたいな斜度の坂道。
ぜー ぜー
休ませてくれることなくひたすら上り。
時折普通の上り坂になるとマジでホッとする。
「あぁようやく普通の上り坂になった・・・」
・・・・。
いや一体どんだけだ。
Valvia の町を出発してから平均時速5キロで走り続けている。
歩いている速度と変わらないのに、辛うじて走っている。
写真じゃわかりずらいけど、左の窪んでるところまで道路が延びている。
天気もいい。気温もいい。人も、家も、真横を飛んでる鷲もいい。
ただ楽しんでる余裕は皆無だ。喘ぎ上り続ける
2時間半漕いでようやく最初の峠。進んだ距離たった
15キロ。
報われなさ過ぎる。
上がった標高900m。何が悲しくて15キロで900mも上がらねばならないのか
だけど山はずるい。アンデスはずるい。
こんないい景色を見せてくれるなんて、ツンデレもいいとこだ。
上ってきた道を遥か下に見下ろす。
この感覚はサイクリングのそれではなく、完全に登山のそれだ。
しばらくは尾根道を上ったり下ったりして2400mに。
すれ違うバイカーが声を掛けてきてくれる。
街の手前のレストランでメシ。
飲み物は2人共ジュースでいいか?と聞かれ「Si」と答えたら・・・
しれっとそれぞれ違う種類のジュースが出てきた。
ツボにはまり爆笑してしまった。
そりゃ両方ともジュースだけどさぁ。笑
2300m地点にあるヤルマルが見えてきた
こんな山奥の傾斜がきついとことにこんな町が!!と本当に驚く
本当に坂ばっか
絶対こいでなんか上がれない。
でも心さんは漕いで上がってたけど・・・笑
中心もどうしようもないくらいの激坂ばっかり。本当によくこんな所にこんな大きな町を造ったもんだ
この町では買出しをしてすぐ抜けるだけだったけど、こういう絶対普通の旅行者が来ない町に来ると、反応がすごい。
なんてったってコロンビアは自転車大国。こんな装備の自転車で町に入ればまるで地元に凱旋したような歓喜で迎えられる
「どこから来た?どこへ行くんだ?本当か!?そりゃすごいな」
人がいい。美人が多いと聞いていたコロンビア。
正直平地を走ってるときは、
「なんだ。中米とほとんど変わんないじゃん」と思っていた
だけど、だんだん走るにつれ、コロンビア人の人のよさがジワジワとボディブローのように効いてきた。
美人も多くなってきた。
しっ!!
街の雰囲気、人、美人
アンデスに入り僕の中のコロンビアが加速してきた。
買出しを済ませ町を出る。面白い町だったな
一旦2000mまで高度を下げ、さらに600m上がる
もうヘロヘロ。
すれ違いざまに子供達が走りながら話しかけてきた
本当は話すつらいからほっといて欲しかったけど、不思議と話していると嬉しく心と体が軽くなる
陽が大分傾いてきた
6時ごろ、なんとか町へ到着
本当はもうひとつ先の町に行く予定だったけど、安宿が通り沿いにあったので、転げ込んだ。
つかれた~~~~
この標高だと夜は寒いくらいだ
Valvia - El Chaquiro 62キロ 標高2660m