さてさて。
とりあえず、この町が世界遺産の『手の洞窟』という古代人が残した手形が残る洞窟の拠点の町なんだけど、ツアー代もひっくるめると5000円以上するので却下したのはいいとして。
で、Wifiなしキッチンなしの宿が60ペソ(1500円)もしてレストランが高いから毎回サンドウィッチで凌いでるのもいいとして。
地図を何回見てもこの先の、カラファテまでの620キロがパタゴニアの最大の難所になることは容易に想像がついた。
まずは、無人地帯が愕然とするくらい長い。しかもひたすらオフロード
ツーリストインフォに寄って情報収集して、途中のバホカラコレスとトレスラゴスは村としての機能はあるようだったけど、信用しない事にした。
パタゴニアの村は予想以上に小さく寂しい。
補給できると思って出来なかったら、アウトだ。
で、決めた。620キロを途中アスファルト区間もちょっとはあるので、1日平均80キロは進めるだろうと踏んで8日間分の食料を買い込んだ。
幸い絶対枯れてなさそうな川も途中流れているぽかった
パスタ4キロ。パン3キロくらい。重たくなる野菜は最小限に留めた。
とにかくこういう区間では、空腹を満たす事だけで考える。
当然荷物はパンパンに膨れ上がったけど、そこは日頃の自転車ダイエット成果もあり、あまり気にならなかった。
そんわけで、買出しだけがっつり済ませて2泊でさっさとペリトモレノを後にした
てか以前見たこの標識・・・
ここのは更にピシッってしてない?笑
強風は吹いてるけど、しばらくは追い風の快適アスファルト。
90キロくらい楽々進む。
そして始まりました。オフロード
風も徐々に強さを増す
ただ、あまりにも景色の変わらない荒野。特に伝える事もなく、ただただ暴風に叩かれながらもくもくと自転車を漕ぐ
そして2日目の午前中には一個目の町。バホカラコレスに到着。
予想通り小さい村だったけど、一軒だけGSを兼ねたホテルがあり中にはちょっとしたお菓子も置いていたので、最後の安全地帯での休憩
店の従業員は当然のように言う。
「カラファテに行くのか?じゃもうすぐでバスが来るぞ」
いや、大丈夫。走っていくよ
「でも次の町まで350キロもあんだぞ!?」
うん。知ってる。だからパスタとパン死ぬほど持ってるし。
「そうか、気をつけていけよ」
※ここで補給できるのはお菓子とジュースのみ。
パスタ・米・パンなどはないので注意
バホカラコレスを出ると、まだ正規には開通してないけどほぼ走れるアスファルトが伸びていたので、そっちを走る
あっ、こいつらグアナコ。ペルーに居たビクーニャさんの仲間。
とにかく警戒心が強くて、めっちゃ走るのはやい
どうでもいいけど、もっと可愛い名前をつけてあげられなかったのか。
アルパカ、リャマ、ビクーニャとか馴染みやすい名前が多いのに
このアスファルトは30キロくらい続いた。
そして3日目は最悪にも雨が降ってきた。
幸い3時間ほどですぐ止んだけど、粘土質の土が泥除けとタイヤにへばりついて物凄い負荷をかけてくる。
この粘土質ちょっとやそっとじゃ取れない。結局雨が止んだ時点でタイヤを外してゴリゴリと石で削り落とすような感じだった
最悪!!
と思ってたら、天の恵み。
アスファルトに変わった。しかももろ追い風。
アルゼンチン南北縦断の5000キロあるルータ40も残す所
後1000!!
ウハウハで55キロのアスファルトを2時間で楽々駆け抜け、そして再びオフロードになった
なんやかんやで3日間で300キロ走れてんじゃん!?
こりゃ意外に楽勝か!?
でも、本当のパタゴニアの恐怖を知るのはこの先だった。
僕はこれほど風を怖いと思った事はない。
632日目 Perito Moreno - Bajo Caracoles 20キロ手前 110キロ
標高 725m
633日目 Bajo Caracoles20キロ手前 - Bajo Caracoles75キロ先 99キロ
標高 770m