このままアドリア海まで抜ければ、しばらく雪に追いつかれることもなかった。
リスクなし。超安全ルート。
それに折れてしまったタイヤレバーも早く手に入れたかった。平地の町だったら自転車店なんてどこにでもある
だけど、やっぱり心のどこかにジュリアン・アルプスの事が引っかかっていた。
昨日峠越えをした時、助かったと思ったのに雪のない安全圏に来るとなんか物足りなさを覚える。
それに昨日見上げた雪山の。
それはもう息を呑む程に美しかった。
ただでさえ綺麗と言われているジュリアン・アルプス。
それが、雪なんか被っちゃった日にゃそれはそれはたまらなく綺麗だろうなぁ・・・
そう。大満足だったドロミテも僕のイメージしていたアルプスは雪山だっただけに、ほんのちょっとだけ残念だったのだ。
テントの中で、ひとりむずむずしていた。
よし。明日もし快晴だったら引き返すことになってもいいから、もう一回北上してスロベニアへ向けて走ってみよう
翌日。
快晴。笑
そんなに俺にアルプスを観て欲しいってか
よし。決定。再び雪山へ逆戻りだ
そこからは谷沿いに緩やかにくだり、突き当りを今度は川沿いにゆっくりと標高を上げていく
綺麗だ。本当にこれだけでも来た価値はあると思う。
そして思っていたよりも早く雪景色が始まり、気温も下がり始めた
と、同時に雲が下がり始め飲まれた。
これはこれできれいだけど峠越え大丈夫だろうか。一抹の不安を覚える
でも、雲がパーっと晴れるとこの通り
そして24カ国目
スロベニア入国!!
スロベニアに関して全然知識なかったけど、いいところだった
シェンゲン内だしEUだし、全然先進国なんだけど、なんか垢抜けてない感じがなんともよかった
物価はイタリア・フランスに比べると1割~2割くらい安い印象を受ける。(あくまで印象)
追々書くけど、スロベニアは物凄く走りやすくて大好きだった。
景色は自然豊かで綺麗だし、街と森の境がはっきりしていて実に走りやすい。
先進国だから便利で、それでいて車の量はイタリアに比べると全然少ないので走りやすいし、ルートも複雑じゃないので、なんにも考えずのんびりサイクリングを楽しめる。
そう思うとフランスは最悪だったなぁ。街はやたらデカイのばっかりだしルートは解りづらいし・・・
それにスロベニアは小さい村にも小さいながらスーパーもしっかりあったし、なにより休憩につかえるガソリンスタンドがしっかり設備されているのも嬉しかった。
つうか基本街が小さく可愛いのがいい。首都のリュブリャナですらビックリするくらい小さかった
なんかこれ好き
そしてスロベニアの小さくて可愛い町はこんな所
Kranjska Gora
こっからいよいよ。スロベニア最高所のVrsic峠を攻めるジュリアン・アルプス越え
天気よ~。お願いだから、後一日もってくれ~~
835日目 Kranjska Gora 104キロ 標高 655m→185→755m