さて、アルーシャから80キロほどでモシというキリマンジェロ登山の起点の町に着いた。
意外かもしれないけど、このアフリカ最高峰のキリマンジェロは特別な登山経験が無くても登れるというので知られている。
もちろん6000m近くの標高があるので、多くの人が高山病に苦しむ山で、山頂付近はかなり険しい。
どうしようかなぁとずっと思っていた。
実は僕のスペイン在住の親戚の伯父さんが一昨年70歳にして、キリマンジェロに登頂している。
なにしてくれちゃってんだ。伯父さん。笑
たぶん、伯父さんが70歳の記念にそんな突拍子もないことをしなければ、僕にとってキリマンジェロは優雅にコーヒーでもすすりながら、一瞥して通り過ぎていたに違いない。
そんなことをきっかけに、ちょっと真剣に考えてみた。
・・・。
ちょっと面白そうかも。
通り道だし、ちょっと旅行会社覗いてみよう。
ところが、隣町アルーシャではあんなにキリマンジェロ登らないかと客引きが多かったのに、ここモシでは全然その手の人間が声をかけてこない。
(たまたまです。普段はかなり誘われる)
あれ?これはもしかしたら行くなって事かな。一応努力したしまぁいっかなぁ
なんて適当な考えをぽこぽこと巡らせながら、商店でジュースを飲んで休んでいると、兄ちゃんが声をかけてきた。
適当な世間話をしてから、ゆっくりとキリマンジェロの話に彼は持って行った。
強引ではなく、好印象だった。
値段を聞き、1人だと1050ドル。2人だと950ドルで明日出発なら2人だから950ドルだ。
1000ドルオーバーを予想していたので、悪くない数字だ。
(高いんです。はい。それも多くの旅人が敬遠する理由)
それに、その一人がどこの国籍の人か言わなかったのも良かった。
大抵の勧誘する奴らは、必ず
明日は、日本人の女の子が出発するから一緒に行けるぜ!!
と大真面目に嘘をついてくる。
確かに旅行者が他にいると安心感が出るので、その嘘はわかる。
でも、それで付いていったら
あっ、こいつ一人旅野郎だから、やっぱり日本人女性に引っかかりやがったな。
って思われそうで、
ぜってぇ付いていかねぇって決めていた。
950ドルならとりあえず、事務所で話を聞かせてよ。
と付いていった事務所が、
めっちゃ狭かった!!笑
なんか看板もドアにシールが貼ってあるくらいで、完全に一見さんお断りな雰囲気だった。
ん?ん~~~~~~~~
正直キリマンジェロ登山で最大限気を付けなければならないのは、高山病でも体力でもなく、旅行会社との交渉だった。
現地トラブルをあまり聞かないけど、なにせ10万円もの大金を動かすのだ。旅行会社は慎重に選ばなければならない。
ここは適当に理由をつけてお断りを・・・
と思っていたのだけど、この事務所の人たちはなんか信用できそうだった。
根拠はない。感のみだ。
それに欧米人旅行者もちょいちょい来ていたので、まぁ大丈夫かなっていう気分になった
後ここの人たちの英語は解りやすかった。英語が不得意な僕にとってこれは重要な要素だった。
兄ちゃんたちは、 僕に貸してくれる荷物をあぁでもないこうでもないと引っ張り出してくれた。
気づけば、今からお前のホテルに行ってお前の装備を見せてくれ、足りないものを貸すからさ
と話が進み、
なるようになれだ~~~~~!!!!
と決めちゃった。テヘペロ
そうと決まれば、善は急げ。
ホテルへ車で行き、装備をチェックして、銀行で金をおろし
700000シリングの札束を叩き付け(約430ドル)、残りの525ドルはゲートでカードで支払うことにした
ちなみにガイド・ポーター・コックが同行し、山小屋、食事、水、ティータイムなど山でかかる費用はすべて込。登山用品(といっても特別なものはなく防寒着)も全て足りないものは用意してくれるという話だった。
明日は8時半に来てねという話だった。
頼むよ~マジで~~~
こっちはビビッてほとんど写真取れなかったんだからね~~~~笑
11日目 Moshi 84キロ 790m