もし、自転車で旅計画する時に、
真っ先に思い描くのは、
どの様に荷物を積めばいいかという事だと思います。
そしてそれはつまり、どのようなキャリアを付ければいいのかという事に
繋がってきます。
世界一周の様な長旅では、前後のキャリアは必須になってきますが、
もし日本で2~3日のキャンプツーリングであれば、リアキャリアのみでも
全然問題ありません。
日本一周や世界一周となると、しっかりとしたキャリアを選ぶ必要がありますが、
短期のキャンプツーリングであれば、安いキャリアを付けて自転車用のバックを
引っ掛けるだけで十分旅できます。
私は、世界一周にあたって、ふたつのキャリアを使用しました。
前半では、日本では大定番の日東キャンピー
後半の旅では、『最強』と言われているドイツのチューブスを使用しました。
ツーリングキャリアの大定番。日東キャンピー
今日は日東キャンピーについて書いてみます。
日東キャンピーと言えば1973年に発売を開始した、大ロングセラーモデル。
これだけ、長く発売できているという点からもどれだけ信頼が厚いかわかりますよね。
材質はスチールで最大積載荷重は前後とも16キロとなっています。
日東キャンピーの魅力
※ 耐久性の高さ
※ 低重心で積める設計
※ スチール製
※ ランドナーとの相性の良さ。(見た目)
だと思います。
日本では絶大な信頼を誇る日東キャンピーです。
その耐久性も多くのサイクリストからの支持を集めていますが、
しかしながら、
海外での60キロの荷物と悪路には耐えられませんでした。
魅力をお伝えするべきなのにすみません。
これはキャンピーの批判ではありません。
あくまで、キャンピーの正しい使い方を出来ない海外走行での場合です。
海外走行ではメーカーの最大積載荷重は16キロとなっているところに、少なくとも倍。
リアなどは下手をすれば3倍の負荷がかかっていたので、
当然といえば当然ですね。
私の付けていたキャンピーは何度も走行中に折れてしまいました。
スチール製なので溶接可能
ただし、スチールなので、簡単に溶接することは出来ます。
これは強みですね。
私の場合天面と枠の取り付け部分が良く折れてしまいました。
折れるたびに溶接したり、補強を繰り返したのですが、やはりちょっと無理が
ありました。
海外では割と小さな町でも、町外れには小規模な車の整備工場の様な
所があり、頼めば簡単に溶接してもらえます。
どこの国でもフレンドリーに接してくれて、
キャリアが折れて困っている私を最優先に修理してくれました。
厄介なトラブル
キャリアが折れたとしても、簡単に溶接できるので、
そうと割り切って使用するのもいいと思いますが、
ただ、起こっていしまうと厄介なケースもありました。
それは、
キャリアを止めているボルトが折れて、フレームのダボ穴に頭の取れたボルトの残骸が残ってしまう事でした。
こうなってしまうとダボ穴は死んだも同然。
この時は予備のダボ穴に切り替えて走り出したが、再び折れてしまうのではという恐怖は常にありました。
荒野の無人地帯を走る身としては、予備が無いというのは精神的に
きついものがあります。
ダボ穴にボルトの残骸が残ってしまった場合、
やはり自動車整備の工場で事情を話し、細しドリルで粉砕してもらい他ありません。
これが、結構大変な作業になります。
その対応策として、ボルトをネジ山で止めるのではなく、
裏にナットを当てて、もしボルトが折れたとしても簡単に取れるように
工夫しました。
ナットだとどうしても緩んできてしまうので、定期的な増し締めは
必要になってきますが、ボルトがネジ山に残るよりはマシです。
それでも、ランドナーにはキャンピーをすすめる理由
ここまで書いておいてなんなんですが、
ランドナーにはやはりチューブスではなくキャンピーをお勧めします。
理由は、ずばり見た目です。
日本のみで花開いたランドナー文化。それを支えるのは、間違いなくキャンピーです。
私が、世界一周を計画した時に一番初めに
思い描いたのは、
ランドナーで旅をしたいでした。ランドナーにはチューブスは似合いません。
残念ながら、私の使い方が悪く何度もトラブルに見舞われたキャンピーですが、
綺麗な日本の道路をメインで使っていく分には、十分すぎる
強度だと思います。